売茶翁から花月菴 〜煎茶道は ここから始まった!〜
※中学生以下、障がい者手帳等をお持ちの方(介護者1名を含む)、大阪市内在住の65歳以上の方は無料(要証明)
※同時開催の特別展「NEGORO 根来-赤と黒のうるし」の観覧券で、本特集展示・企画展示もご覧いただけます。
開催概要
江戸時代初頭、隠元隆琦(1592~1673)をはじめとする黄檗僧や長崎に来航した唐人によって、中国・明時代の葉茶を用いる喫茶法が伝えられ、日本で「煎茶」が飲まれるようになりました。
その後、黄檗僧であった売茶翁(高遊外/1675〜1763)が還俗し、本来の禅の精神を説きながら京都で茶具を担いで茶を売り歩いたことで、「煎茶」は大きく発展します。
売茶翁の禅的姿勢や新しい茶のスタイルに感銘を受けた京都や大坂の文人たちにより、「煎茶」は単なる飲み物ではなく精神を磨く手段となりました。当初は煎茶に明確な様式や作法はありませんでしたが、普及に伴い、淹れ方や道具立てに法則が整えられ、「煎茶道」として体系化されていきます。
売茶翁が京都で活動していたため、煎茶道のルーツも京都だと誤解されがちですが、文人の間で育まれた煎茶を「煎茶道」という芸道として確立させ、その宗匠(家元)の魁となったのは、大坂の花月菴流の流祖・田中鶴翁(1782〜1848)でした。
本展では、花月菴に伝わる煎茶道具や書画を通じて、売茶翁に始まる精神文化と、それを受け継ぎ煎茶道を確立した花月菴流の歩みをご紹介します。大阪が誇る煎茶道の原点と、その文化的広がりをご堪能ください。
【関連イベント】「売茶翁から花月菴」記念講演会 参加無料
- 会 場
- 大阪市立美術館 1階 じゃおりうむ
- 日 時
- 2025年10月4日(土) 14時~16時
- 講演①
- 講 師:安永 拓世 氏(成城大学文芸学部准教授)
テーマ:花月菴鶴翁と煎茶道の成立 ― 売茶翁の神格化と器物の伝来 ― - 講演②
- 講 師:梶山 博史 氏(大阪市立東洋陶磁美術館 学芸課課長代理)
テーマ:花月菴と京の陶工 - 六兵衞・木米・道八・周平 -
- 定 員
- 150名
- 申込み
- 事前申込不要
※参加ご希望の方には13時30分より大阪市立美術館1階じゃおりうむ入口にて整理券を配布します。先着順で定員になり次第、締め切らせていただきます。
よくある質問(アクセス・チケット購入など)
アクセス:大阪市立美術館の公式交通アクセスに従ってご来館ください。混雑時は入場制限を行う場合があります。
チケット:当日券のみ。団体料金の適用は20名以上です。